.npmrc
pnpm は、コマンド行、環境変数、および .npmrc ファイルから設定を取得します。
pnpm config コマンドを使用して、ユーザーおよびグローバルの .npmrc ファイルの内容を更新および編集することができます。
関連する4つのファイルは次のとおりです。
- プロジェクトごとの設定ファイル(
/path/to/my/project/.npmrc) - ワークスペースごとの設定ファイル (
pnpm-workspace.yamlファイルが含まれているディレクトリー) - ユーザーごとの設定ファイル(
~/.npmrc) - グローバルな設定ファイル (
/etc/npmrc) 
.npmrc ファイルはすべて key = value という INI形式 のパラメータのリストです。
.npmrc ファイルの値には、 ${NAME} 構文を使用して環境変数を含めることができます。 また、 環境変数はデフォルト値と共に指定することもできます。 ${NAME-fallback} は、 NAME が設定されていない場合、fallback を返します。 ${NAME:-fallback} はNAMEが設定されていないか空文字の場合に、fallbackを返します。
依存の巻き上げ設定
hoist
- デフォルト: true
 - タイプ: boolean
 
trueの場合、すべての依存関係は node_modules/.pnpm/node_modules に巻き上げられます。 これにより、リストされていない依存に、 node_modules 内のすべてのパッケージからアクセスできるようになります。
hoist-workspace-packages
Added in: v8.14.0
- デフォルト: false
 - タイプ: boolean
 
When true, packages from the workspaces are symlinked to either <workspace_root>/node_modules/.pnpm/node_modules or to <workspace_root>/node_modules depending on other hoisting settings (hoist-pattern and public-hoist-pattern).
hoist-pattern
- デフォルト: ['*']
 - タイプ: string[]
 
どのパッケージを node_modules/.pnpm/node_modules に巻き上げるかを指定します。 デフォルトでは、全てのパッケージが巻き上げられます。しかし、phantom dependency を持つ、扱いに困るパッケージの存在が分かっている場合には、このオプションにより、それらを除外して巻き上げることができます (推奨)。
例:
hoist-pattern[]=*eslint*
hoist-pattern[]=*babel*
! を使用して巻き上げから除外するパターンを指定することもできます。
例:
hoist-pattern[]=*types*
hoist-pattern[]=!@types/react
public-hoist-pattern
- デフォルト: ['*eslint*', '*prettier*']
 - タイプ: string[]
 
hoist-pattern が仮想ストア内の隠しモジュールディレクトリに依存を巻き上げるのに対し、public-hoist-pattern はパターンにマッチする依存をルートのモジュールディレクトリへと巻き上げます。 ルートのモジュールディレクトリへの巻き上げによって、アプリケーションのコードは phantom dependencies へアクセスできるようになります。たとえ依存関係の解決方法が不適切に変更された  としてもアクセス可能です。
この設定は、依存関係を適切に解決していなくて扱いに困る、プラグイン可能なツールを利用する場合に便利です。
例:
public-hoist-pattern[]=*plugin*
注意: shamefully-hoist を true に設定するのと public-hoist-pattern を * に設定するのは同じ効果があります。
! を使用して巻き上げから除外するパターンを指定することもできます。
例:
public-hoist-pattern[]=*types*
public-hoist-pattern[]=!@types/react
shamefully-hoist
- デフォルト: false
 - タイプ: Boolean
 
デフォルトでは、pnpm はそれなりに厳格な node_modules を作成します。依存パッケージは定義されていない依存パッケージへアクセスできますが、node_modules の外からはアクセスできません。 エコシステム内のほとんどのパッケージは、この方法で問題なく動作します。 しかし、ルートの node_modules に依存パッケージが巻き上げられていないと動作しないツールがある場合には、この設定を true にすることで巻き上げることができます。
node_modules に関する設定
store-dir
- デフォルト:
- If the $PNPM_HOME env variable is set, then $PNPM_HOME/store
 - $XDG_DATA_HOME 環境変数が設定されている場合、 $XDG_DATA_HOME/pnpm/store
 - Windowsの場合: ~/AppData/Local/pnpm/store
 - macOSの場合: ~/Library/pnpm/store
 - Linuxの場合: ~/.local/share/pnpm/store
 
 - タイプ: path
 
パッケージをディスク上のどこに保存するか指定します。
ストアはインストールを行うのと同じディスク状にある必要があります。つまり、ディスクごとに一つのストアを持つことになります。 現在のディスクにホームディレクトリがある場合は、その中にストアが作成されます。 ディスク上にホームディレクトリがない場合は、ストアはファイルシステムのルートに作られます。 例えば、/mnt にマウントされたファイルシステム上でインストールを行なった場合、ストアは /mnt/.pnpm-store に作られます。 Windows システムでも同様です。
異なるディスク上のストアを指定することも可能ですが、その場合 pnpm はハードリンクをせずにパッケージをコピーします。これは、ハードリンクは同一のファイルシステム上でのみ使用可能なためです。